腱鞘炎について

♣腱鞘炎とは

腱鞘炎といえば、腱の周りを囲う腱鞘というトンネルの中で炎症を起こした状態です。

腱鞘は「腱の鞘(さや)」と書いていることで、腱を刀で例えた時の納める鞘のような構造をしています。有名なものにドケルバン病と呼ばれる手首の腱鞘炎や、バネ指と呼ばれる指の腱鞘炎が存在しています。これら手首や手指の腱鞘炎は使い過ぎによって起こる腱と腱鞘の摩擦によって炎症が起きるものですが、足の腱鞘炎の場合は使い過ぎももちろんですが靴の圧迫による摩擦が原因となることも多く見られます。

♣原因

腱鞘炎の原因は、腱と腱鞘が擦れる摩擦による刺激によって炎症を起こしてしまうものです。

足の腱鞘炎の場合は、スポーツなど足をよく使う方に多く見られます。特に靴の紐を締め過ぎたり靴のサイズが合っていないと、足首と足の甲部分の間に強い圧迫が起こり、この部分で腱鞘炎を起こすものが典型的です。最近ではスニーカーソックスという足首までの短い靴下が流行していますが、このゴムの部分の締め付け力が強い場合でも起こり得ます。

♣症状

腱鞘炎の症状は、腱鞘炎を起こしたところの腫れや押すと痛む圧痛、腱が届く部位のしびれや痛みなどが報告されています。

足の腱鞘炎では、主に足首周辺の痛みや足の甲側の痛み、指先のしびれなどの症状があります。裸足で歩く分には痛みが無いのに、靴を履いて歩くと症状が現れるというようなこともあります。

また、腱鞘の絞扼場所によっては、長趾伸筋腱炎・長母趾伸筋腱炎・前脛骨筋腱炎・短腓骨筋腱付着部炎などを起こします。

♣治療

腱鞘炎の治療は、保存的治療が基本的になります。

痛みや炎症があるうちは安静にし、消炎鎮痛剤を使用してしばらく様子を見ることになります。湿布や軟膏などの外用薬で効き目が薄い場合は、局所注射で対応することもあります。痛みや炎症がある程度治まったら、足首周辺のストレッチやマッサージを行い、筋力トレーニングも並行して行っていき早期回復を目指します。また、靴や靴下が原因となっている場合は、サイズを見直すことも重要です。

ごく稀に保存的治療で治らないこともありますが、その場合は最終的に腱鞘を切開する手術を行うことが検討されます。